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テーマ別企業紹介

味の明太子



<ふくや>

川原社長

福岡の名物と言えばまず思い浮かぶ明太子、戦後の混乱期にこの食品を作り出し、あえて特許を取らず地元の水産加工業者共通の製品として広めたのが、ふくや創業者の川原俊夫氏である。
その老舗で、このところヒット商品が相次いでいる。


「昨年発売した『めんツナかんかん』は一年で100万缶、累計200万缶を突破しました」
こう語るのは川原武浩社長だ。

「ツナを明太子の調味液で味付けした缶詰です。
明太子は生ものですから、外国人旅行者がお土産に持ち帰れません。
何とか福岡の味を持ち返っていただきたいというのが開発動機でしたが、実際にはお年寄りからお子さんまで日本人にもたくさんお買い上げいただいています」
(川原さん)

缶詰明太子は外国人土産としてヒット

また2013年1月、粒タイプのチューブ入り明太子「tubu tube(ツブチューブ)」を発売したところ初年度の販売数2万本。
2015年度には12.5倍の25万本にまで伸び、すっかり定着した。

「ポップなパッケージで若者の旅行客から人気が出ましたが、それ以上に調理になるべく包丁を使いたくないという高齢者に広まっているのがメガヒットの秘密と分析しています」
(川原さん)

チューブ入りの明太子

中元・歳暮の習慣が減ってきていることや、コメの一人当たり年間消費量も年々減少していることなどを考えると、「贈答、ごはんの友」というコンセプトで全国区商品になった明太子も、将来像を描きにくくなっている。
ごはん以外でも食べられるメニュー提案、常温品の開発といった新規分野の開拓にトップ企業ふくやは挑戦している。

「昨年から明太子の皮を利用した商品、『醤明太(ひしおめんたい)』)を発売したところ年間3万個の計画が発売8か月で4万個を越え、原料が足りなくる事態になっています。
国内市場縮小に向けて海外向けブランド「鱈卵屋」の名で香港・台湾に進出、北米・豪州に向けては缶詰の輸出も計画しています。
創業者・川原俊夫の『味は守るな、常に顧客に合わせて進化させろ』との教えに従い、時代の変化に合わせて積極的な商品開発を続けていきます」
川原社長はこう決意を語る。



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